幼稚園・発達支援センター(年少)

息子が幼稚園(年少)と発達支援センターに通っていたときの様子等を書き記しました。

〇幼稚園(年少)
4~5月
・4月、公立の幼稚園に入園する。
・5月になっても息子だけが母子分離できず、しばらく母子通園を続けた。
・他児と比べて発達にかなりの遅れがある。
・園長先生(担任の先生同席)と面談をした。
以下その時のメモ
先日、息子が通う幼稚園の園長先生(担任の先生同席)と夫婦で面談をした。面談の申し入れをしたのは2週間ほど前で、その頃、息子が孤立している場面が多く見られ始めたので、先生方に息子を他の園児が集まっている所へ誘導したり、遊びに誘ったりして欲しいとの要望を文書にして渡したいと思ったからだ。要望書の文面を考えているうちに、仮に特別の支援を受けられないとしても今後身の回りのことで他の園児よりもお世話になること、園側が息子の支援を考えてくれている可能性もあること、園側とまだ1度も話し合いをしていない中でいきなり要望事項ばかり並べた書面を渡しても園側はきっといい気持ちはしないだろうなどと考え、最初の面談では、特に要望事項は書かずに、感謝の気持ちがシンプルに伝わる文書を渡すことにした。

文書を園長先生と担任の先生に手渡し、説明とお礼をした後、自分たちの今までの療育の土台となっている療育方針が書かれた論文を見てもらいながら、息子が発達障害と分かりながら、普通の幼稚園に年少から通わせている理由について、説明を行った。
「1歳後半に息子が自閉症ということに気付きました。ネットや書籍で自閉症についていろいろ調べたのですが、自分なりに集約すると、『自閉症は一生治ることはない。自閉症児には、レールが引かれていて、支援学校や支援学級に進ませ、職業訓練などを受けた後、支援を受けながら生きていく。』というものでした。でも、親としてあきらめたくなかった、なんとかして息子を変えたいと思いました。そんなときに出会ったのがこの論文です。私たちはこの論文の療育方針を土台にして、2歳0ヶ月から家庭でABAを中心に療育を行ってきました。息子はご覧のとおり、健常の子に比べてまだまだ遅れています。園内でも異常な行動をしていることもあると思います。でも、これでも療育開始時に比べれば、劇的に伸びてきたのです。息子に対して、自閉症早期療育の基本1~3の療育を自宅で1年間かけてじっくり行ってきました。そのおかげで、親子の関係はそれなりに築けました。そして、ここからは息子に『4.比較的早い段階で健常児との交流を図り、社会的スキルを体験習得させる療育。』を行っていかなければならないのですが、これは私たち夫婦の力ではどうすることもできません。先生方のご支援が必要なのです。たくさんご迷惑をおかけすることになると思いますが、どうかご支援をいただきますようお願い致します。」これについて、園長先生は快く承諾してくれた。「お願いしたいことがあれば、どんどん言ってくださいね。」とも言ってくれた。早速、プロンプト(手助け)や自己刺激などをしている際の他の行動への誘導などについてお願いをした。この幼稚園を選んで良かったと思った。そして、この幼稚園を信じて息子の様子を見守っていきたいと思った。

6~7月
・6月にようやく母子分離ができる。
・雨の日に迎えに行ったとき、息子が園庭で1人ずぶ濡れの時があった。
・迎えに行ったとき、息子が1人園庭を走り回っていることが何度もあった。
・他の園児たちと同じようにプールに入れなかった。
・先生から息子が水道の水を出しっぱなしにして困るとの相談があった。
→その場で大きな声で「しない」と注意してくださいと伝えた。
(しばらくするとしなくなったらしい。)

9~10月
・2学期に入り、息子は喘息などで体調を崩す日が多く、また、他児への噛みつきを頻繁に行うようになったため、9~10月で10日ほどしか幼稚園に通うことができなかった。
・息子が他児に噛みつく度に妻が幼稚園に呼び出され、噛みつかれた子の保護者に謝罪をした。
・2学期から年少クラスに主に息子への支援を目的に非常勤職員(A先生)が加配された。しかしながら、息子は、A先生にべったりの状態になり、また、A先生も他児の輪に入ること、他児と遊ぶことを拒む息子の言いなりになってしまい、私が望む”集団の中に入れる”という対応はしてもらえなかった。
・息子の噛みつきを防ぐため、妻が息子に付き添うことを要望したが、「A先生が加配についている」という理由で断られた。
・9月に運動会が行われた。
公立の自由保育の幼稚園だけあって、年少クラスでは、まだ、整列時や演技などの時に集団から外れる子が数人いた。息子は、A先生がほぼ隣に付いてくれているおかげで、特に目立った言動をすることはなかった。
ダンスは、振り付けが全く分かっていないので、みんなと同じように踊ることはできなかったが、イチゴが書かれた紙を持って数10m離れた大きなケーキに走って張り付けに行く競走は、ケーキの手前で立ち止まってしまったけど、合図とともにスタートを切って走って行くことはできた。
・幼稚園入園前は、他児に囲まれた生活の中で社会性を伸ばして欲しいと考えていた。しかしながら、入園から今までの幼稚園の対応、息子の様子を見ていると、何もかも遅れている息子のような重度の自閉症児がごく一般的な幼稚園に通わせるだけで健常児との触れ合いから、会話力や社会性を伸ばしていくということは困難であると感じるようになった。発達支援センターへの通園をもっと増やして、幼稚園等での生活に必要な基礎的なスキルを身に付けさせなければいけないと感じた。このまま幼稚園に通わせても、息子の噛み付き問題で妻のストレスが増す一方なので、10月末で幼稚園を退園することにした。

〇発達支援センター
7月
・7月下旬から発達支援センターで児童発達支援(集団療育)を受けるようになった。
・センターでは、息子の足りない部分をしっかり見極めて、指導をしてくれているようだ。
・息子は、スプーンを下から持つことができなかった(どうしても上から持ってしまう)が、センターに通い始めて数日で下から持つことができるようになった。(息子は、”右手でスプーンを持ったまま左手で上からスプーンのすくいのあたりを持ち、それから右手を放し、そして、右手で下からスプーンを持つ”という動きを教えられたらしい。)

8月
・8月の初め、先生から厳しい指摘を受けることが多かったが、8月の最後の登園日に、先生から「まだ、サポートが必要だが、生活の流れが分かってきているし、見通しが少しずつ立つようになってきている。指示にも従えるときがある。」とお褒めの言葉をいただいた。
・療育内容は、プール遊び(月後半は色水遊び)、スタンプ遊び、平均台やマットなどを使った運動、散歩、手遊びなど、健常児への保育と同様に遊びが中心だ。
・療育体制は、20人弱の園児を5人以上の先生で療育をしてくれるので、息子のように特にサポートが必要な子には1対1でサポートをしてくれることが多い。
・息子の改善すべき点によく気付いてくれるし、すぐには改善できないことばかりだが、早めに対策を講じてくれる。

9~10月
 ・息子は、センターでの集団生活に慣れてきているようで、集団の中から外れる場面が減ってきた。
・卓上での遊びをしているとき、離席が減ってきた。

11~12月
報告事項なし。

1~2月
・その日その日で気分や意欲にムラがあるが、活動を嫌がることがなくなってきた。

3月
・最後の1週間、息子は、インフルエンザでダウンしたものの、それ以外は、元気に通った。
・時々、先生を見て、「おはようございます」と笑顔であいさつできるようになってきた。
・4月からセンターと経営母体が同じこども園に入園することになった。

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